2024年9月13日に公開された映画『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ▼ゲームの世界で大冒険!』を観てきました。
その感想を書いていこうと思います。
本編の内容に触れる部分もあるので、未鑑賞かつ観る予定のある方はご注意ください。
わんぷりらしさ満載の映画
観終わってまず感じたのは、わんぷりらしい映画だったなということです。
とにかく、こむぎといろは、ユキとまゆのお互いを思う気持ちが強く描かれていて、ある意味いつも通りというか一貫しているなと思います。
本作は人間と動物の絆をテーマに作られていると思いますが、そこは映画でも変わらず、むしろより強く書かれていました。
ゲームから出てきたタヌキ
今作の敵は、流行りのゲームのキャラクターで、最初にゲームからタヌキが出てくるところから始まります。ゲームのキャラが敵とかバグスターかな?なんて思ってしまった…
アバンで早速プリキュア・エターナルキズナシャワー、開始10分くらいで変身と早めにノルマをこなします。
ストーリーの疾走感的なものを保つために、序盤でやっておくのは賛成派です。
ゲームパートはノリノリのこむぎとユキがかわいい
なんやかんやあって、ゲームに閉じ込められた4人。
こむぎとユキは、いろはとまゆを助けるために奮闘します。といっても結構ゲーム楽しんでるし、ユキもノリノリで「二匹はプリキュア」なんてしてて、危機感はないんですが。
順調にクリアした二匹は二人と再会、敵の親玉ムジナと相対しているときに、なんと!
大福登場!しかもしゃべったー!!
なんて、観る前につい開いてしまったXで知ってたのですが…CV中村悠一と。こむぎは「大福はかっこいいワン」て言ってたし、そういう声になるのか。
これが1つ目のサプライズだったのでしょう。
その後、ムジナとのゲームではまほプリの魔法で一人だけで入ってきたモフルンのファインプレー「キュアップラパパ、割れてモフ」で全滅。魔法スゲー!
ムジナに勝って、願いか叶うって時に、大福がボソッと言った独り言を願いとして力を与えてしまうという、ドラゴンボールかよ。
それで結局、特に大福にも変化はないし…
結局、悟くんがコンタクト取ったゲーム開発者のナツキが即興で脱出用のカギを作成。なぜか上の方に取りにいかないといけない仕様だけど、まあゲームだからね。
ムジナに邪魔されながらも、カギを手に入れるが、妨害によって飛ばされたカギを取ろうと飛び込んだワンダフルは、エリア外の未開発部分に飛び込んでしまう。
においも届かないくらい離れてしまうが、遠くに見える小さな光に向かって走り始める。
ムジナからは諦めるように言われる。「飼い主が恋しいなら一緒にここにいれば良い、ここなら歳も取らず永遠に一緒にいられる」と。
でもこむぎは、いろはと一緒に色んなことして「いろはと一緒におばあちゃんになるワン」と走り続ける。
主人公だな。ここは感動シーンだと思います。
ずっと言われてるけど、人と犬猫じゃ一緒にはおばあちゃんになれないけど、それでも言い切るこむぎに心動かされます。
ここをどうやって描いていくのか、この作品の課題なのかなとも思います。もちろん終わり方も決めているんでしょうがどうなるのか。
みんながフレンドリングを掲げて照らされた光にたどり着いたこむぎは、光に飛び込むとみんなのもとに戻ってきた。
ちなみにこの時なぜか感化されたムジナの手下もリング掲げてる。最後まで観ればこういう描き方するのも分かるけど、帰したいんか帰したくないんかどっちやねんとはなるよね。
現実パートで助っ人参戦のひろプリとまほプリ
ゲームから脱出し、現実パートへ。
ムジナも追いかけてきたけど、どこかに走っていく。
そして!なんと!続いてのサプライズ!人に姿になった大福登場!悟くんも嬉しそう。
ムジナを追いかけるプリキュア達、速い上にムジナが出した影に邪魔されている時!
ひろプリ登場!その先ではまほプリも登場!久しぶりだぁ!
とりあえずスカイパンチで吹っ飛ばす、ウィングアタックとバタフライプレス、ダイヤモンドエターナルとアップドラフトシャイニング、エメラルドリンカネーションにマジックアワーズエンドと炸裂しまくり。
先輩プリキュアの助けもありながらムジナを追いかけるが、ムジナが向かう先に子供が、間に合わないと思ったときに立ち塞がる悟と大福。
どうするんだと思ったら、ここでサプライズ3つ目。
悟と大福が変身しちゃった!なんとなく予想はしていたものの本当にやるんですね。
名乗りなどはないため、あくまでゲームの中で大福に与えられた力が現実で発動しただけのようなものと思われる。
そんなこんなでムジナがたどり着いたのは、横浜のナツキのいるところ。
やっぱプリキュアが集まるのは横浜なのか。
ムジナの正体
ムジナは、ナツキが作って今作の舞台にもなった『ドキドキ・タヌキングダム』のキャラ。
そのモチーフは、ナツキが小学生のころに遊んでいたタヌキ「タヌちゃん」でした。
友達のいなかったナツキは公園で出会ったタヌちゃんと毎日一緒にいましたが、ある日突然始まった、公園の取り壊しと再開発で二度と会えなくなってしまった。
寂しさからタヌちゃんをプログラムで作りゲームを開発、それが後の『ドキドキ・タヌキングダム』ということです。
再現されたタヌちゃんが、大事にしてくれる人間を求めた結果が今回の騒動の始まりでした。
正体を知ったわんぷりチームはいつも通り助けようとします。
そうしたら、大福と悟、ひろプリ、まほプリ、ナツキの手にフレンドリングが現れる。その光を掲げるとゲームから出るときに使ったカギに光が集まって新たなダイヤハートキーが現れ、それを使って「プリキュア・プレミアキズナシャワー」を放ち、ムジナことタヌちゃんを浄化。
最後はナツキの手の中で消えていくタヌちゃん。きっとゲームの中に帰っていくのでしょう。
人と動物の絆
「一方的に、話してただけで友達だと思ってたのは自分だけだったかも」と弱気になるナツキにこむぎとユキはちゃんと伝わってると伝えてあげます。
言葉で伝えることが出来ない(出来なかった)動物だからこそ、その言葉でナツキを励ますことが出来ますね。
言葉がないと不安だけど大丈夫、と励ますシーンでは、こむぎ、ユキ、大福と映されモフルンも映されます。こういうちょっとしたシーンが良いんですよね。
その言葉に励まされたナツキは今更冷静に。
こむぎとユキが話せることに驚いたり、そこでツバサは「僕も鳥ですし」と元に戻ったり、メェメェが「内密に」とお願いしてきたシーンではバグ呼ばわりw
エンディングはみんなでアニマルタウンでピクニック、めでたしめでたし。
全体的な感想
サプライズでもある大福がしゃべって人化、悟と大福の変身。公式の情報の出し方的にも大方予想通りだけど、映画ならではで楽しいですね。
本編でどうするかは分かりませんが、今回の変身はあくまでゲームの中で与えられた力が現実で発動した一時的なもので、先行登場とかではないと思います。
とはいえこういう演出も映画ならではですよね。
敵であるタヌキ軍団は、ムジナの正体のことを考えると、物語終盤で同情しやすいようにあえて抜けてるキャラとして描いていると思うので、敵としてはポップで物足りなさはあるものの、わんぷりの作風や今作のテーマ的には正解なのでしょう。
ひろプリとまほプリは、助っ人として登場するシーンでは、技を放ちまくって道を拓きますが、あくまでわんぷりの映画ということで出過ぎずにいい塩梅だったなと思います。
クロスオーバーって過去作のキャラをどれだけ出すかって難しいとも思うんですが、主役は取らないのが大事ですよね。
最後にちょっとだけ。
僕は男プリキュア認める派なのでダメではないんですが、今作の悟くんの描き方として「何もできない」と言ったところに、いろは「そんなことない、いつも助けてもらってる」と返すシーンがあるように、プリキュアじゃないからこそ出来ることがあって、その役割を担うのではないかと思います。
もちろん個人的な思いですけど。
大人が結構いた
公開日に観に行ったのですが、上映時間が20時を回っていて終了時間は21時を過ぎるというのもあってか、大人の観客が多かったです。
もちろん子供も少しいましたが、席も半分以下でおひとり様も多く、少し安心しました。
去年は、18時台で親子だらけの中で、左右も親子に挟まれてどうしようもないんですがちょっとすみませんて感じてしまったので。
もちろん僕と同じく男性一人で観にきてる方もいましたよ。女性は一人だったり二人が多かったかな。
子供のために作られてる映画なので、別に声を出しちゃう子がいるのは構わないんですが、出来るなら静かに観たいので遅めの時間にやってくれるのは嬉しいです。
来年以降はどうしよかな。また来年考えよう。
今月はドキドキプリキュアの小説も発売されるし、来年には魔法つかいプリキュアⅡもあるし、供給が多くて楽しいですね。