日本にある約10万社の神社、その頂点が【伊勢神宮】です。
この伊勢神宮に参る際、豊受大御神(とようけのおおみかみ)を祀る外宮(げくう)から参拝し、天照大御神を祀る内宮(ないくう)に参拝する、というルートはよく知られていると思います。
ですが、伊勢参りが盛んだった江戸時代、人々が参拝したルートは違ったようです。
せっかくのお伊勢参りなので、かつて行われた正しいルートで参拝したいですよね。
なので、江戸時代の人々がどんな参拝をしていたのか紹介しようと思います。
→【伊勢神宮】伊勢神宮に行くなら一度は読んでおきたい記事まとめ
江戸時代のお伊勢参り
先にお伊勢参りの正しいルートを紹介します。
二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)
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伊勢神宮 外宮
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伊勢神宮 内宮
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朝熊岳金剛證寺(あさまだけこんごうしょうじ)
今でもよく知られている外宮から内宮の順番は変わりません。
ですが、外宮に参拝する前に【二見興玉神社】に参拝し、内宮参拝後に【朝熊岳金剛證寺】に参拝します。
二見興玉神社
まずは、二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)です。
この神社は二見浦(ふたみのうら)という所にあり、海のすぐ横にある神社です。
二見浦は清き渚と呼ばれ、伊勢参りを人々が汐水を浴び、心身を清めた禊場でした。
今では参拝することで禊とし、清めてから伊勢神宮に参拝します。
→【二見興玉神社】夫婦岩で有名な伊勢の禊場。カエルがたくさんあるのはなぜ?御朱印・アクセスについて
伊勢神宮・外宮
二見浦で禊参拝した後は、いよいよ伊勢神宮です。
まずは外宮・豊受大神宮(とようけだいじんぐう)です。
天照大御神の食事を司る神・豊受大御神を祀っています。
今では衣食住を司る神です。
→【伊勢神宮】外宮おすすめの回り方!1時間で回る外宮参拝モデルコース
伊勢神宮・内宮
そして内宮・皇大神宮(こうたいじんぐう)です。
言うまでもなく、天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀っています。
日本の総氏神、八百万の神のトップ、皇室祖先神、太陽の象徴とされる女神です。
しっかりお参りしていきましょう。
→【伊勢神宮】内宮のおすすめの回り方!90分で回る内宮参拝モデルコース
朝熊岳金剛證寺
そして最後は、朝熊岳金剛證寺です。
志摩半島最高峰の朝熊山の山頂付近にあります。
ここは伊勢神宮の鬼門(北東)を守る寺とされ、【伊勢神宮の奥の院】と呼ばれるようになりました。
民謡『伊勢音頭』の一節に次のように歌われています。
お伊勢参りに 朝熊をかけよ 朝熊かけねば 片参宮
民謡『伊勢音頭』
もちろん、民謡の一節であり、必ず参らないといけないわけではないでしょうが、多く知られる歌だったようですし、実際に多くの人が伊勢神宮の後に参拝したというので行ってみても良いのではないでしょうか。
移動について
ここで紹介した場所を参拝する際の移動についてですが外宮、内宮はバスが何本も走っていて、あまり気にしなくても大丈夫だと思います。
二見興玉神社と金剛證寺は本数が少なく、時間に気を付けてもらいたいです。
二見興玉神社へのアクセス
- JR参宮線「二見浦駅」から徒歩15分
- 「伊勢市駅」「宇治山田駅」から「鳥羽バスセンター」行または伊勢二見鳥羽周遊バスCANばす「夫婦岩東口」下車徒歩5分
二見興玉神社は1本逃すと1時間とか待たないといけなくなります。でもここはバスと電車があるので、逃してしまってもなんとかなるかもしれません。
金剛證寺へのアクセス
- 参宮バス(スカイラインルート)にて「五十鈴川駅前」から「金剛證寺」(土日祝のみ)
金剛證寺については、まずバスが土日祝しか出ていないこと、1本逃すと2時間は次のバスが来ないこと、着いてから1時間弱で帰りのバスが来ることなど気を付けないと結構大変です。
出来れば車があれば、ここもですしその他、伊勢や周辺の志摩、鳥羽の観光には非常に便利かと思います。
まとめ
伊勢参拝の昔ながらのルートを紹介してきました。
とはいえ絶対こう回らないといけないという事ではありません。
伊勢神宮だけ参るのでも十分ご利益があると思います。
一応、外宮→内宮の順は守った方が良いとは思います。
せっかくの伊勢参りですから、満足できる参拝が出来るようしっかり準備して行きましょう。
今回紹介した場所では、すべて御朱印も頂けます。
集めている方はぜひ御朱印帳を持っていきましょう。