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【読書】誰でも大なり小なり『かくしごと』をして生きている。そうやって今日も平和に世界は回ってる

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かくしごと

人に言えないこと、言わないことはありますか?

きっと、誰もが少しだけ『かくしごと』をしながら、世界は上手く回ってるのでしょう

この小説も、そんな風に『かくしごと』をしながら過ごす高校生たちのストーリーです。

  • 人との距離に悩んでる人
  • 相手の気持ちが分からない人
  • 恋愛ものが好きな人

などにおすすめです。もちろん単に小説が好きな人も。

か「」く「」し「」ご「」と「  /住野よる

あらすじ

5人の高校生の男女を描いた小説です。

彼らには、少しだけ特別な能力があり、これも物語における『かくしごと』のひとつです。

人の気持ちが少しだけ見える彼らが、その能力によってお互いの想いに気付いたり、本当の自分について悩んで向き合っていくストーリーです。

特別な能力がなくても、似た経験があるような共感できる小説です。

タイトル『か「」く「」し「」ご「」と「 』

この小説のタイトルは、「かくしごと」です。

そして、プロローグとエピローグの間に5つの章があります。

そのすべてが、「かくしごと」という題になっています。

この小説のタイトルの「」の部分にそれぞれある記号が入って、章のタイトルになっていますが、第1章を読んだ後からは何となく意味が分かるようになってきます。

感想

住野よるさんの小説は何冊か読んだことがありますが、割と読み終わった後に思い返せばちゃんと伏線があったなと思うことが多いです。

多少見逃してるでしょうが、そういうことか!となって楽しいです。

この本は、1章ごとに5人の視点が変わりながら話が進んでいきます。

前の章では分からなかった、その人の内面が分かったり、逆にその章では書かれてないけど前の章で書かれた本心から、今はこんな風に思っているのかな、なんて想像しながら読むことが出来ます。

分かりやすかったり、おかしかったりする行動の裏にも意味があったり、人が見えてるところだけで出来ているわけではないことを教えてくれます。

それは自分にも言えることで、全部本音で行動しているわけではないなと。

別に正直に行動するのが良いというわけではなく、そのせいでもしかしたらお互い余計な気を使っているかもしれないですね。

でも、結局知りようの無い事です。

だから少しずつ自分をかくして、相手のことを想像して少しずつ良い方向に向かうことが出来れば良いなと思わせてくれる小説でした。

まとめ

普段、何気ない日常の中でも本当は相手がどう思っているかは分かりません。

でも、上手くいくように世の中はなっています。

相手のことも思いやりながら、少し素直になりながら、ゆっくりでも良い方向に向かえたらいいですね。

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